ジェットスキー>●完成されたハルで暴走？

ここでいうハルとは船体の外殻のことを指します、季節の春では
ないので念のため・・・。

このハルのことで何が言いたいのかというと、ここでの話の中心は
アンダーハル、つまりジェットスキーの船底にあたる部分のパーツ
となります。

その昔から、アンダーハルの出来の良し悪しが、高速で水面上を走行
するジェットスキーの、安定性を決めるキーだと言われてきました。

アンダーハルの出来にまだまだ不安があるメーカーのジェットスキー
に乗ると、波の頭を走っている時に、どっちに向いて滑り出すか分か
らない怖さがあり、波の中の高速航行は恐怖との戦いでした。

私も実際に未完成のハルで波の中を高速航行中に、足元をすくわれた
ように転倒したことがあります。

当時最新モデルといわれたジェットスキーで、時速80キロは出ていた
と思います。本当に一瞬の出来事で、転倒してから、「あぁ転んだんだ」
と、分かった位ですから・・・。

あの時は自分の船ははるか彼方に行っているし、首がなんとなく痛い
わで、情けない思いで海の中を泳いだ記憶があります。

バイクとかであれば大怪我しそうですが、さいわい水の上でしたので
大事にはいたりませんでしたが・・・。

ただ、最近のハルは昔のものとは全然違います。荒れた水面を高速で
走っても、顔に水しぶきが掛からない構造はもとより、直進安定性も、
昔のハルとは比べ物にならない位安定しています。

どんな荒れた水面を高速走行しようとも、不安な挙動は一切なく、ま
るでレールの上を走るかのごとく、安定走行が可能になりました。

これはこれで驚くべき進化なのですが、私にはスリルが少し足り
ないと思うのは贅沢でしょうか？

最近のジェットスキーは、300馬力近いエンジンに、完成された
ハルで、初心者でもある程度荒れた水面で100キロを越すスピー
ドで走行が可能となりました。

これはこれでスゴイ事なのですが、初心者の場合、技量をマシンが
大きく上回っていると思いますので、安全には十分気を付けて暴走
してほしいものです・・・。